総務省ふるさとワーキングホリデー事業【阿賀町ワーキングホリデー】現地視察報告

2019年3月7日〜8日

このたび、受託事業「阿賀町ワーキングホリデー」の状況把握を目的に現地を視察して、受け入れ事業者の皆様にヒアリングをさせていただきました。事業開始初年度にもかかわらず、30名を超える多くの皆様に阿賀町ワーキングホリデーにご参画をいただき、大きな成果をあげることができました。ご協力を賜りました受け入れ事業者の皆様におかれましては、心から御礼を申し上げます。この事業は、次年度も継続して行ってまいります。ご興味のある方はぜひ、こちら(https://www.aga-wh.jp/)からお申込み・お問い合わせをいただけますよう、宜しくお願いいたします。

【農業生産法人 越後ファーム株式会社】
JALファーストクラスの機内食にも使用されるお米のブランド・新潟県奥阿賀産こしひかりを提供する越後ファームでは、流通を通さず個別配送でお客様に直接、商品を送っています。奥阿賀産こしひかりの美味しさの理由は、雪室にあるとのことで、実際に雪室を拝見させていただきました。
2合入りキューブタイプのパッケージを箱詰めして、お中元やお歳暮として出荷する作業が、ワーキングホリデー参加者の主な仕事。箱詰め作業だけでなく、贈答用に包装をしてから出荷するので、包装が得意な人を求めています。
ある程度梱包の出荷準備がすむと、重さ10~15キロ程度の外箱を運ぶなどの重労働のシーンもあります。皆さんのご応募をお待ちしております。

【NPO法人コスモ夢舞台】
家族ぐるみでワーキングホリデー事業にたずさわるNPO法人コスモ夢舞台は、農家民宿・自然食レストラン・地域活動・文化芸術活動・体験教育などを主として行っています。
この日は、カナダ・モントリオールからの学生や東京の女子大生が、私たちを出迎えてくれました。気さくで温かみ溢れるご夫婦が、国境の壁を越え、若人たちに生きるチカラと夢を与えているのがうかがえました。
つきたての玄米のお餅でもてなしてくれた昼食は、すべて学生たちの手作り。5年前から受け入れをはじめ、特に学生には親代わりのように指導をしながら、さまざまな仕事に従事してもらっているとのことでした。空き家を活用した長期滞在施設も充実しています。

【麒麟山(きりんざん)酒造】
「学生たちが、よい戦力になってくれた」と語っていたのが印象的だった麒麟山(きりんざん)酒造は、地元を代表する銘酒の酒蔵です。ワーキングホリデー参加希望者のなかには、酒造りに興味があるかたが多く、「若いエネルギーが、職場にもよい影響を与えている」と今回の事業の成功を笑顔で語ってくれました。
仕込みで忙しくなる冬は、酒造りの工程を体験することができ、受け入れも最盛期です。今年度の受け入れ事業者のなかで、一、二を争う人気でした。社屋が近代的で且つ、伝統を重んじた工程にたずさわることができる点が、人気の理由ではないかとおもいます。

【下越(かえつ)酒造】
酒造会社を希望する人が多いため、今回、無理を言って急遽、受け入れをお願いしました。下越(かえつ)酒造では、「繁忙のなかワーホリの方に来ていただき、本当に助かりました」という、嬉しい言葉を聞くことができました。
「なんでもさせてください」。積極的にそう発言するワーホリ学生に、4合瓶24本入りのケースを運んでもらうなど、「重労働も嫌がらず、一生懸命やってくれました」と、嬉しそうに語ってくれたのが印象的です。
ワーキングホリデー終了時には、なんと送別会も二度も開催したとのこと。大切にしてくださったのがうかがえました。
最盛期の冬には仕込みなども手伝ってもらい、製造過程では利き酒など飲酒の機会もあるため、「できれば20歳以上で」とのことです。

【道の駅阿賀の里 舟下り事業部】
「阿賀野川うた舟下り」で、船頭志望の学生がワーキングホリデーとして参加した、「道の駅阿賀の里」。男子学生には船頭の仕事を、女子学生には旅館の手伝いや道の駅のレジ打ち、スキー場の食堂などに従事してもらったそうです。いずれも人材として申し分なく、男子学生は船頭の仕事をあっという間に覚えたそうで、その吸収力の高さに驚いていました。
嬉しかったのは女子学生が最終日に、アニメーションの上手な挿絵付きで礼状が寄せられたこと。「こうした能力を早くから気づけば、ポップなどを担当してもらったのに」と、悔しそう。エントリーの際、特技をたくさん書いてくれたら、採用のプラスになります。ワーキングホリデーは基本、時給制なので、「もっと働いて稼ぎたい」という声があがったそうです。